事業内容 / Works

アクティブラーニング用チェア「Campus UP」共同開発

Project Description:

クライアント:コクヨファニチャー株式会社
実施年:2013年〜2014年
業務内容:デザイン開発、ブランディング業務
WEBサイト:https://www.kokuyo-furniture.co.jp/manabi/product/campus_up/

コクヨグループとco-lab がワークスペースを共有するKREI OPEN SOURCE STUDIOでのつながりを通じて、コクヨファニチャー株式会社様からアクティブラーニング用チェア開発についてお話を伺いました。春蒔プロジェクトがco-lab渋谷アトリエメンバーの石黒猛氏、伊東祥次氏をつないだことをきっかけに、コラボレーションがスタート。開発チームの拠点をco-lab渋谷アトリエに構え、併設のデジタル・ファブリケーション工房をフル活用して、「Campus UP」が誕生しました。

Theme:アクティブラーニングをサポート

70年代から教育現場の家具を作り続けてきたコクヨが、新たに取り組む「学び」の形が「アクティブラーニング」です。講義だけでなく、実習や議論、発表を繰り返し行うことで、学生が能動的に授業に参加し、より質の高い教育を行う学習スタイルをサポートするためのチェアとして、Campus UPが開発されました。

Team Building:企業の製品開発×co-labクリエイター

より自発的に深い学びの体験を得られることを目的として、コクヨファニチャーと教育者に加えて、プロダクトデザインの領域において国内外で幅広く活躍されているco-labメンバーの石黒氏と伊東氏を迎えて開発チームが組まれました。外部デザイナーへの発注という形をとる場合、通常、発注者側はアウトプットしか受け取れないという側面がありますが、今回はコクヨのインハウスデザイナーとインディペンデント・デザイナーが、同じ場で思考プロセスやノウハウを共有しながら共にものづくりを行うことで、インハウスデザイナーのインキュベーションを兼ねた開発形式となりました。

Process:デジタル・ファブリケーションを活用したものづくり

アクティブラーニングを行う学生の行動に寄り添い、本当に求められる製品を生み出すため、徹底的に学びの場の観察するリサーチ(オブザベーション・ステージ)が行われました。開発チームは、プロジェクト期間、co-lab渋谷アトリエに拠点を構え、併設のデジタル・ファブリケーション工房「co-factory」にある3Dプリンターやレーザーカッターを活用し、リサーチ結果とプロトタイプを何度も行き来しながら、議論を交わし、デザインをブラッシュアップさせました。

Solution:まったく新しい考え方から生まれた椅子

campusup_01開発の過程で、「アクティブラーニングにおいて、椅子は、従来の静的な座るものではなく、人が行いたい動き(姿勢)を動的にサポートする(追従する)ことが重要な鍵であると気づいた」、と石黒・伊東両氏がコメントしているように、Campus UPは、「講義」、「実習」、「議論」、「発表」それぞれのシーンをより活性化させる様々な姿勢をサポートするチェアとして完成しました。